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〔広報誌2024年6月号掲載〕

子どもたちがモノづくりの技と思いを学ぶ
『“ワザ伝”プロジェクトinふくしま2024』を開催

日本が誇る中小企業の“モノづくりの技”の素晴らしさ、楽しさを子どもたちへ伝えるとともに、そこで学んだ経験を将来につなげてほしいと願い、あんしん財団では子ども向けのワークショップを各地で開催しています。今回は2024年3月10日(日)に開催した福島市内でのワークショップの様子をレポートします。

福島市子どもの夢を育む施設「こむこむ」にて開催。当日は1300名の方にご来場いただきました。


福島市内での開催は2017年の開始以来、5回目を迎えます。今回は宮城県、静岡県、東京都から講師として職人をお招きし、また、地元福島の企業・団体にもご協力を得て、全9つのプログラムを実施しました。

職人たちの技に感動 実体験にワクワク

開場と同時に「面白そう」「楽しみ」と目を輝かせた子どもたちが続々と集まり、会場は活気にあふれました。
事前申込プログラムで人気が高かったのが、国指定の伝統的工芸品「駿河竹千筋細工」(静岡県)の盛りかごづくり体験です。子どもたちは、職人が竹を細く割き丸ひごをつくる工程や熱で竹を曲げる実演を見学したり、実際に体験をしました。そしていよいよ盛りかごづくりに挑戦。職人にアドバイスをもらいながら、細い竹ひごを一本一本丁寧に刺していきました。ワークショップ中、子どもたちから「一つの作品をつくるのにどのくらい時間がかかるのですか」と質問が飛ぶと、職人は会場に展示してあった竹細工の繊細なかごバッグを指さしながら「この大きさなら10日くらい。職人は技術も大切だけれどスピードも大切。良いものをいかに早くたくさんつくれるかが腕のみせどころ」と真剣に答えていました。ワークショップの参加者は、「夢中で盛りかごづくりに取り組めた。家で使うのが楽しみ」と笑顔で話していました。

熱中する子どもたちが終了後には皆笑顔に

本ワークショップ初出展となる伝統的工芸品「東京手描友禅」(東京都)でハンカチをつくるプログラムでは、あらかじめ職人が描いた下絵に、筆で色を挿す技を体験。「筆を立てるのが上手に色を挿すコツ」という職人のアドバイスを受け、子どもたちは黙々と自分好みの色を挿していきます。色付けが終わったらドライヤーで乾かして、個性豊かな色とりどりのハンカチが完成。子どもたちは「色の組み合わせに苦労した」「にじまないように色を挿すのが難しかった」などと話し、職人技のすごさを実感していました。また、仙南マシンクラブ(宮城県)の「精密コマ」づくりのプログラムでは、全日本製造業コマ大戦で優勝した職人から金属加工の技を学んだほか、コマのパーツを選び専用機械で圧力をかけて合体させる工程を体験。オリジナルのコマを完成させました。
「“ワザ伝”プロジェクト」では地域との連携、地元のモノづくりを子どもたちに知ってもらうことも目指しています。今回は福島工業高等専門学校の教員・学生が教える水陸両用恐竜模型づくり、福島市内の看板製作・有限会社タカ工芸社は太毛筆と指文字での作品づくりを実施し、匠の技を披露しました。子どもたちは、指文字によるはがきづくりを体験しました。

また福島県指定の重要無形文化財「上川崎和紙」のオリジナルしおりづくりは、小学生に加え未就学児も気軽に参加できるプログラムで好評でした。
そして各プログラムの最後は職人から子どもたちへ「今日の体験でより伝統工芸やモノづくりを身近に感じてもらえたらうれしい」(東京手描友禅:大澤学さん)、「身近にあるものは必ず誰かがつくっているということを意識して生活してみてほしい」(駿河竹千筋細工:杉山茂靖さん)、「今後、工業高校や工学部に進んでモノづくりに携わってもらえたらうれしい」(精密コマづくり:千葉厚治さん)などのメッセージが贈られました。会場には一日中子どもたちの元気な声や笑顔があふれ、ワークショップは盛況のうちに終了しました。

福島市子どもの夢を育む施設「こむこむ」

「伝統的工芸品 駿河竹千筋細工」で盛りかごを作ろう!

協力:静岡竹工芸協同組合

参加者は講師にポイントを聞きながら用意されたパーツに丁寧に丸ひごを刺していきました

「伝統的工芸品 東京手描友禅」でハンカチを作ろう!

協力:東京都工芸染色協同組合

伸子針(しんしばり)に張られた生地に筆を立てながら真剣に色を挿していく子どもたち

金属ってどうやって加工するの?精密コマ作りとコマ対戦

協力:仙南マシンクラブ

コマのパーツを組み合わせてオリジナルコマを作成。その後はつくったコマでいざ対戦

福島市内の企業について知ろう!

協力:有限会社タカ工芸社

手や指を自由に操って看板を描く匠の技に、子どもたちは釘付けでした

「上川崎和紙」でオリジナルのしおりを作ろう!

協力:二本松市和紙伝承館

手すきでつくられたしおりに自分好みの色を塗って完成。未就学児にも大人気でした

消防ふれあい体験

協力:福島市消防本部

あこがれの消防服を着て消火を体験。消防車に乗って記念撮影も

作って動かす水陸両用恐竜模型

協力:福島工業高等専門学校

福島工業高等専門学校の教員や学生が、ゴムの力で動く水陸両用の恐竜模型の製作を指導しました。完成後はさっそく模型を走らせ遊びました

「“ワザ伝”プロジェクトinふくしま2024」

  • 主催
  • 一般財団法人あんしん財団
    公益財団法人福島市振興公社

  • 協力
  • 仙南マシンクラブ〔株式会社岩沼精工、イケダ工機株式会社、有限会社ミヤギエンジニア、丸繁株式会社〕、福島工業高等専門学校 機械システム工学科/モノづくり教育研究支援センター、静岡竹工芸協同組合、東京都工芸染色協同組合、二本松市和紙伝承館、福島市消防本部、有限会社タカ工芸社

  • 特別協力
  • 特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール