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「第9回こども作文コンクール」の表彰式を開催しました

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〔広報誌2023年1月号掲載〕

「ありがとう」感謝の心を、未来へつなぐ。
第9回ども作文コンクール表彰式を開催しました




コンクール概要

募集テーマ
①身近なはたらく人へ、ありがとう
②あこがれの仕事、かなえたい夢

応募資格
小学校1年生〜6年生
(小学1〜2年生の部、小学3〜4年生の部、小学5〜6年生の部の3部門に分けて審査)

作品受付期間
2022年7月1日〜9月16日

応募総数
2万1,790点

主催:読売新聞社   共催:一般財団法人あんしん財団   後援:文部科学省、公益社団法人日本PTA全国協議会




2022年11月5日(土)、明治記念館(東京都)にて『第9回こども作文コンクール「ありがとう」感謝の心を、未来へつなぐ。』(主催:読売新聞社、共催:あんしん財団、後援:文部科学省、公益社団法人日本PTA全国協議会)の表彰式を開催しました。当日は感染予防策を徹底のうえ、受賞者を対象にワークショップも開催しました。





受賞者と選考委員で記念撮影。(撮影のためマスクを外しました)



2万1,790点の応募作品から25作品を選出

本コンクールは、子どもたちが作文を書くことで「働く人を応援するとともに、しっかりとした職業観や勤労意欲を持った大人に成長してほしい」という願いのもと、小学生を対象に2014年から毎年実施し、今年で9回目を迎えます。
今年も仕事へのあこがれや、寄り添ってくれた人や家族への感謝の気持ちなどをテーマに、子どもたちの素直な「ありがとう」の気持ちが込められた数多くの作品が寄せられ、応募総数は過去最多だった昨年をも上回る2万1,790 点となりました。応募作品は、小学1~2年生の部・小学3~4年生の部・小学5~6年生の部の3部門に分け、厳正な審査のもと、大賞・優秀賞・読売新聞社賞・あんしん財団賞・日本PTA 会長賞と佳作の全25作品が選出されました。





受付を済ませ開会を待つ受賞者。




受賞者とご家族約50名が参加

表彰式は感染予防対策を徹底し、全国から受賞者とそのご家族約50名をお迎えしました。厳かな雰囲気の中、姿勢を正して着席する受賞者を前に、当法人の山岡徹朗理事長は祝辞で「今年の作品には、周りの人への感謝の気持ちがあふれていて、さまざまな『ありがとう』に気付かせてもらいました」とやさしく語りかけました。また、読売新聞東京本社・坂本裕寿取締役広告局長は、「これからも、自分がどういう思いを伝えたいかをよく考えて、作文を書くことを続けてください」と受賞者を称えました。
名前を呼ばれた受賞者は誇らしげな表情で壇上に上がり、各賞のプレゼンターから表彰状と副賞を授与されました。





祝辞を述べる山岡理事長。




あんしん財団賞の受賞者とプレゼンターを務めた山岡理事長。




大賞受賞者へ表彰状を読み上げる、主催の読売新聞東京本社・坂本取締役広告局長。




表彰式会場の様子。





選考委員からのコメント

木佐 彩子氏

フリーアナウンサー。1994年フジテレビに入社。「FNNスーパーニュース」「めざましテレビ」など多数の番組を担当。2000年に当時ヤクルトスワローズ所属・石井一久氏と結婚し、翌年男子を出産。2006年より本格的にフリーアナウンサーとして復帰、現在に至る。

コロナ禍で我慢することもたくさんあったと思います。ただ、考える時間も持てたのではないでしょうか。作文には地球のことを心配したり、自然への感謝の気持ちを書いたりしたものがありました。子どもの発想はとても豊かで、多様性があり、作文を読んで私もフレッシュな気持ちになりました。ぜひ受賞したことに自信と誇りを持ってほしいです。そして、自分と違う考えを持ったいろいろな人とかかわり、価値観や世界を広げて、チャレンジする気持ちを持ち続けてください。

中江 有里氏

女優、作家、歌手。1989年芸能界デビュー。数多くのテレビドラマ、映画に出演。 現在、NHK「ひるまえほっと」“中江有里のブックレビュー”に出演中。読書に関する講演や、小説、エッセイ、書評も多く手がける。著書に『水の月』『万葉と沙羅』など。

皆さんの作文を読んで感じたのは、物事をよく観察しているということです。作文のおもしろさは、「書くこと」と「書かないこと」を自分で決める、つまり自分で答えを出すということです。テストのような「正解」はありません。思ったことや感じたことを自分で選んで書く、それが正解だと思います。皆さん一人ひとりが導き出した正解を読むと、よく考え、突き詰めて書かれていることがよくわかり、非常に感銘を受けました。これからもぜひ、自分自身のことを書いてください。




未来へとつなげる
「ありがとう」という感謝の気持ち

会場に、受賞した全25作品をパネルにして展示しました。受賞者やご家族の皆さんは、自分の作品のパネルの前やフォトスポットで記念撮影をするなど、表彰式後のリラックスした時間を思い思いに過ごしました。
小学1~2年生の部で大賞を受賞した平野 恵也(ひらの けいや)さんは、祖父が工場を閉鎖したことへの思いをつづり、「ありがとうの気持ちを伝えられてよかった」と話してくれました。
小学3~4年生の部で大賞を受賞した松村 琉花(まつむら るか)さんは、「モズを観察し、モズも生きるために工夫していることがわかった」と作文で伝えたかったことを語ってくれました。
東日本大震災で助けてくれた医師に感謝の気持ちを伝えたかったという、小学5~6 年生の部で大賞を受賞した山田 貴翔(やまだ たかと)さんは、「あらためて命を大切にしたいと思った。書くことが好きなので、次は生き物についての作文を書きたい」と未来への思いを語ってくれました。



 







撮影スポットで思い出に残る1枚を。




保護者が向けるカメラにはにかんだ笑顔の受賞者。




他の受賞作品に読み入る受賞者。




自分の作品パネルとともに記念撮影。




受賞作品が展示される会場の様子。




演出小物を持ちながら笑顔でポーズ。




作文でありがとうを伝えた祖父とともに撮影する受賞者。



※感染予防対策のうえ撮影しています。




あんしん財団から受賞者へのプレセント/表彰式と同日開催!

中小企業のワザを次世代へ伝えるワークショップを開催

東京手描友禅で自分だけのハンカチをつくろう!




「東京手描友禅」とは?

京友禅、加賀友禅と並ぶ日本三大友禅の一つ。一人の職人が下絵から仕上げまでほぼすべての工程を行う。
型紙を用いず、絵柄もすべて手描きであるため、伝統の技の中にも職人の個性豊かな表現が感じられる。




会場には職人の手で染められた着物も展示されました。



職人さんの実演指導を受けながら
手描友禅挿しを体験

あんしん財団では社会貢献活動の一環として、中小企業の技を子どもたちに伝える「ワザ伝プロジェクト」を実施しています。表彰式後、受賞者を対象に日本の伝統的工芸品である「東京手描友禅」の技に触れるワークショップを開催しました。
子どもたちが体験したのは「手描友禅挿し」という工程。あらかじめ松竹梅の柄が糸目糊置き(縁取り)されたハンカチに色を挿して(塗って)いきます。まずは講師の小倉氏が色の挿し方を説明。染料をつけた筆の使い方や色を挿す方向などを確認してからスタートです。笹の葉に濃淡をつけながら大胆に塗る子、保護者に相談しながら慎重に色を挿す子など、子どもたちの個性が垣間見えました。
作品完成後、参加者を代表して渡辺ゆうあさんが「グラデーションをしようと思ったが、職人さんの技はすごく難しかった。おもしろい体験ができて楽しかった」と感想を述べました。




「筆はなるべく立てたほうがいい」というアドバイスを早速実践。





実演指導をする髙木氏の手元を真剣に見つめる受賞者。




子どもたちの色の使い方にも個性が見られました。




でき上がった作品を手に。






講師を務めていただいた職人の皆さん



髙木 枝芳(しほう)氏(写真左)
今日、お土産で皆さんにプレゼントするポケットチーフには、小さいながらも東京手描友禅の独自の技法が詰まっています。使いながら今日の体験を思い出してください。

小倉 隆氏(写真中央)
皆さんの作品は非常に配色が個性豊かで自分たちも勉強になりました。また、皆さんが楽しそうに作業する様子を見て、私もモノをつくる原点を忘れずに、これからもよい作品をつくっていきたいと思いました。

染谷 洋氏(写真右)
着物を普段着る機会は少ないと思いますが、ぜひファッションの一部として気軽に着て楽しんでください。


お土産のポケットチーフ。


ワークショップ協力:東京都工芸染色協同組合