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なぜ、あなたの言葉は部下に伝わらないのか〜2つの脳が組織を強くする〜

【全】緊急時メッセージ
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〔広報誌2021年5月号掲載〕

あんしん財団では、「はたらく×らいふプロジェクト」として、働く女性と中小企業経営者のそれぞれの悩みに寄り添う情報発信を行っています。
今回は、『妻のトリセツ』などの著書で知られる黒川伊保子氏に、人工知能研究の視点から組織を強くするためのコミュニケーションのヒントについて伺いました。





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黒川 伊保子(くろかわ・いほこ)氏
人工知能研究者

1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部卒業後、コンピュータ・メーカーにてAI開発に従事。コンサルタント会社、民間研究所を経て、(株)感性リサーチを設立。人材開発・社員研修として男女脳差理解によるダイバーシティ・コミュニケーション講座などを多数実施。『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)などの著書がある。



科学で実証された2つの脳の違いとは

人工知能に関する最新の研究で、脳には2つのタイプがあることがわかってきました。脳のスペックには違いはありません。しかしコミュニケーションを取る時の回路が違うのです。
2013年、アメリカ・ペンシルべニア大学の研究グループが、男女の脳内の神経線維ネットワークの可視化に成功しました。
それによると、男性は右脳・左脳の前後を接続する縦型回路、女性は右脳と左脳を接続する横型回路が多く見られたのです(下の図1・図2)。
さらに、どちらの回路を使うかによって、コミュニケーションの取り方や物事の処理法が大きく違うことも明らかになりました。それぞれの特徴から、私は縦型回路を「ゴール指向問題解決型」、横型回路を「プロセス指向共感型」と名付けました(以下「問題解決型」「共感型」)。男性は問題解決型、女性は共感型の回路を使う人が大多数を占めています。しかし脳の使い方には個人差があり、縦型優勢の女性もいます。若い男性に横型が増えている傾向もあります。
実は職場で生じるコミュニケーションギャップの多くは、この2つの脳の違いに原因があることが多いと考えられるのです。







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脳タイプを理解してコミュニケーションギャップを乗り越えよう

例えば、「部下に指示がうまく伝わらない」「上司に意見が通らない」など、上司と部下の間でうまくコミュニケーションが取れないといったケースは、よくあることではないでしょうか。その原因は、共感型問題解決型は、そもそもコミュニケーションの取り方が違うことにあります。相手がどちらのタイプであるかを見極めたうえで、それぞれの思考に合わせて指示を出したり、行動を取ったりすれば、コミュニケーションがうまくいくといえます。








まとめ 「共感型」と「問題解決型」の融合が組織を強くする!

2つの脳の回路はどちらが優秀ということではなく、仕事においても「気付くポイント」が違います。互いに気付けないところに気付くことで、違う発想が生まれます。
先が見えない混迷の時代には、先を見通そうとする問題解決型は悲観的になりがちです。しかし共感型は先が見えなくても落ち込みません。
いまのような状況下では経営陣に共感型が加わると強いといえるでしょう。 問題解決型共感型の両方の人材が組織には必要であり、 共感型の社員が活躍できる環境を整えれば、会社の組織力も強くなるはずです。

工場の生産ラインの例

工場の生産ラインの設計は、シングルタスクを着実にこなしていく問題解決型の得意技。しかし、そのラインの運用上の問題点を見つけるのはしばしば現場のベテラン女性社員です。理由は共感型問題解決型では注目するポイントが違うからです。



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