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「第11回こども作文コンクール」の表彰式を開催しました

承認:エディタ
〔広報誌2025年1月号掲載〕

「ありがとう」感謝の心を、未来へつなぐ。
『第11回 こども作文コンクール表彰式』を開催

全受賞作品はこちらから閲覧できます

「第11回こども作文コンクール」受賞作品

コンクール概要

募集テーマ
①身近なはたらく人へ、ありがとう
②あこがれの仕事、かなえたい夢
③みんなに伝えたい わたしの町

応募資格
小学校1年生〜6年生
(小学1~2年生の部、小学3~4年生の部、小学5~6年生の部の3部門に分けて審査)

作文受付期間
2024年7月1日〜9月13日

応募総数
2万1,680点

主催:読売新聞社 共催:一般財団法人あんしん財団 後援:文部科学省

2024年11月9日(土)、明治記念館(東京都)にて「第11回 こども作文コンクール『ありがとう』感謝の心を、未来へつなぐ。」(主催:読売新聞社、共催:あんしん財団、後援:文部科学省)の表彰式を開催しました。また、翌日の11月10日(日)は読売新聞東京本社にて、受賞者を対象に「新聞」をテーマとしたワークショップを開催しました。



テーマが増え、多くの作品集まる

子どもたちが作文を通じて「働く人を応援するとともに、しっかりとした職業観や勤労意欲を持った大人になってほしい」という願いの下、本コンクールは毎年小学生を対象に作文を募集しています。2024年で第11回を迎え、新たなテーマとして「みんなに伝えたい わたしの町」が加わり、昨年に引き続き今回は全国から2万点を超える応募をいただきました。
小学1~2年生の部、3~4年生の部、5~6年生の部の3部門に分け、厳正な審査の下、大賞・優秀賞・読売新聞社賞・あんしん財団賞・選考委員特別賞・佳作の全25作品を選出。受賞作品は、家族や身近な働く人への感謝や憧れの気持ち、日常生活での気付きや喜び、将来への夢、自慢の町が書かれていました。どの作品も生き生きとした描写や初々しさ、時には鋭さもある豊かな感性で書かれ、感謝の気持ちと未来への希望に満ちあふれていました。

選考委員から受賞者へのコメント

椰月 美智子氏
小説家。2002年『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で野間児童文芸賞などを受賞。主な著書に『14歳の水平線』『明日の食卓』(映画化)など。

心に響く作品は、何度読んでも色あせないものです。文章が下手でも「本当の」「本物の」「本気の」心で書いた作文は、読む人の心に響きます。原稿用紙からエネルギーを感じます。「本当の」「本物の」「本気の」心は、その人の唯一無二のものなので、その輝くような気持ちに気付いたら、これからも、その気持ちを忘れずに書き続けてください。


木佐 彩子氏
フリーアナウンサー。青山学院大学卒業後、1994年フジテレビに入社。『めざましテレビ』などを担当。2006年にフリーアナウンサーになり現在に至る。

皆さんの作文を読んで、改めて「自分にとって大切なものは何か」を思い出させてくれました。アナウンサーは、言葉を大切にする仕事です。皆さんの作文の一つ一つの言葉選びや描写が素晴らしく、「言葉って生きているんだ」と心に響きました。これから先、失敗を恐れずにいろんなことにチャレンジして、その思いを作文にしてみてください。

緊張あるも受賞の喜びを実感

表彰式には、受賞者をはじめそのご家族約80名と作品の審査を行った選考委員が参加。セレモニーに先立ち当法人の山岡徹朗理事長より、「作品からお世話になっているご両親や学校の先生、地域の皆さんなどへの感謝の気持ちが読み取れました。その気持ちを大事にして将来の夢を達成してほしい」と祝辞が述べられました。
受賞者は一人ずつ壇上に上がりプレゼンターから表彰状と副賞を授与されると、緊張の面持ちから一変、ホッとしたのか笑顔が見えました。晴れ姿を見守るご家族の中には感無量で涙ぐむ方もおられ、会場が受賞者をたたえるあたたかな空気に包まれました。


祝辞を述べるあんしん財団の山岡理事長



①大賞受賞者に表彰状を授与する、主催の読売新聞東京本社・是枝智イノベーション本部長


②あんしん財団賞の受賞者とプレゼンターの山岡理事長


③受賞者の晴れの姿を記念に写真に収めるご家族の皆さん


④全国各地より約80名の方にご列席いただきました

大賞受賞者のコメント

小学1~2年生の部

八木 陽都(やぎ はると)さん

小さい頃からシャチが大好きな八木陽都さん。「シャチの漢字を書くのがちょっと大変だったけれど、シャチの話で受賞できてうれしいです」と語ってくれました。


小学3~4年生の部

玉城 友都(たましろ ゆうと)さん

普段から本を読むのが好きな玉城友都さん。家族と登った富士山の思い出を書きました。「受賞できてうれしかったので、来年もまた応募したい」と目を輝かせていました。


小学5~6年生の部

米田 彩夏(よねだ あやか)さん

夏休みの医療体験がきっかけで将来の夢を書いた米田彩夏さん。「大賞を受賞できるとは思わず驚きました。中学生になっても作文を書きたいです」と、緊張した面持ちで話してくれました。

選考委員とともに思い出の一枚

式典の前後では、受賞者とそのご家族が受賞作品パネルの前で記念写真を撮影する様子があちこちで見られました。また、自分の作品を読み返したり、他の受賞者の作品を熱心に読む様子も見られました。
会場の外に設置されたフォトスポットでは、和やかな雰囲気の中、選考委員の椰月氏、木佐氏と記念撮影をする姿も。会場全体が終始たくさんの笑顔であふれていました。


①ポップを手にとびきりの笑顔で記念撮影


②選考委員の木佐氏・椰月氏と笑顔で記念撮影する受賞者


③受賞作品を熱心に読む受賞者
④作品を象徴するイラストパネルと花飾りは、記念品としてお持ち帰りいただきました
⑤表彰式会場の外に設置されたフォトスポット
⑥大好きな昆虫と生き物について作文を書いた受賞者家族と山岡理事長


受賞作品パネルの前で撮影する受賞者

あんしん財団では、社会貢献活動の一環として、
小学生を対象にモノづくりの技を伝えるワークショップ「“ワザ伝”プロジェクト」を実施しています。

聞いて、見て、体験!
号外作成&活版印刷のワークショップ


講師 読売新聞東京本社
教育ネットワーク事務局 次長 込山駿さん
1996年読売新聞入社。運動部、地方支社・支局など約30年にわたり記者として活躍。




講師 有限会社佐々木活字店
左から佐々木牧子さん、勝之さん(代表)、精一さん
大正6年創業。今でも活字鋳造→文選→植字→印刷の全工程を行い、平成23年に新宿区地域文化財に登録。

活版印刷とは
活字と呼ばれる文字のパーツを並べた活字組版を使った印刷方法。活字の文字が凸になっており、凸部分にインキを付け、上から紙を押し当てて印刷を行う。かつて新聞も活版印刷で行っていた。

現役の記者と印刷のプロから子どもたちに技をレクチャー

表彰式から一夜明け、二日目は読売新聞東京本社にて受賞者を対象にワークショップを実施しました。
ワークショップは、「新聞」をテーマに二部制で行われ、第一部の「号外を作ろう!」では、読売新聞東京本社より講師を迎え、子どもたちが記者となって、自らのコンクール受賞体験の記事を書くことに挑戦しました。
前半では新聞の歴史や仕組み、記者の仕事について学び、後半ではあらかじめ記入してきた質問シートの内容をもとに、記事作成にチャレンジ。子どもたちは少し難しそうな表情を浮かべながらも、講師や保護者のサポートの下、一生懸命原稿用紙に向かいました。
書いた記事は、表彰式の写真とともにレイアウトされ、後日オリジナルの号外となってご自宅に届けられました。


完成した号外新聞

第二部では、東京都 佐々木活字店より講師を迎え、「活版印刷を知ろう」を実施しました。最初に活版印刷の製造工程や方法について学んだのち、「活字選び」と「印刷」の工程を体験しました。見慣れない「いろはにほへと」の順に並ぶ文字棚の中から、自分の名前を慎重に選び取る子どもたち。選んだ活字を講師が四角い箱の中に手早く組んでいく様子には皆興味津々。印刷体験では、活版印刷機のレバーを引くと「ガッシャン」という音とともにカードが完成し、ほのかにインクの匂いのするカードを満足げに眺めていました。
最後に6年生の瀬戸愛莉さんより「活字はすごく小さいのに先生は探すのが早く、活字が作れるのもすごいと思った。めったにない体験、勉強になったし楽しかった」と感想が述べられました。

子どもたちが選んだ活字で作成された名刺